ちょっと覚えておきたいそんなこと。

Twitterじゃどんどん流れるし、Instagramほど映えるものでもないし、Facebookに投稿するには些細なこと過ぎるような行き場のないちょっと面白かったことを書きます。

ゼミとウォッカと私の居場所

 

 

 

いまはだいぶ疎遠になってしまったような気がするけど、それでもなんだかそれぞれがそれぞれの場所で適当にやってて(がんばってて)過去にすがることなく前へ前へ進んでいるような、思い出になってしまって、そこから思い出話をするような機会も今のところなくてさみしいんだけど、それでもそれはそれ、と思えるような存在の、3年ほど所属していたコミュニティがある。

 

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大学のゼミ、です。

 

 

思い出は美化されるものだから、よけいそうなんだと思うけど、思い返せば返すほどゼミは不思議な場所で、楽しかった。学部が同じだから顔は知っていても、話すことすらなかったであろう人たちと一緒に制作したり、合宿いったり、飲みに行ったりしていた。

 

どこでどんなコミュニティだろうと所属する人が違うのだから同じコミュニィは一つとしてないといえる。でもその中でも人はそれぞれ自分に馴染むところ、性格や空気感、価値観など合うところ選び、所属しているはずだ。だから、一生ないと思うという単語をここで使いたい。

 

こんな違和感満載で不思議と楽しいコミュニティは一生入ることはないと思う。

なぜなら、いま能動的に選ぶコミュニティでこのゼミの心地だったら所属しないからだ。

ただ、所属し続けたからこそ得られたこの今をも感じる高揚感を味わえることも一生ないといえる。

 

 

はじめはなんだかしっくり、フィットしない、そんな居心地だった。これは決して悪い意味ではない。ただ悪く言えば、馴染める気がしなかった。こんなにもタイプが違う人が集っている場所は初めてだったのだと思う。だけどゼミのメンバはみんな来るもの拒まずっていうのをとっても感じられたから、「見た目で判断しちゃいけない」の私の中での最大のリアル体験だったといえる。

 

ちょうど、こぇ〜と思ってた2人に挟まれた写真がありました。見た目だけでした。

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そんなゼミの初日、自己紹介の時に「呼ばれたい名前があります、ゼミではみんなにゆっかって呼んでほしいです」なんでゆっかって呼ばれたかったのかもう記憶がない。でもいまは多くの人に呼ばれるこの名前。ゼミのみんながバッチリ呼んでくれていた、いまも残るゼミの名残と言える。

 

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私のゼミは縦の関係を作ることにとても積極的だった。でも今でも覚えてる、歓迎会をしてくれた時に日本酒を水のように飲む先輩たちをみて「あぁ、ムリ…」怖くて、委縮した。飲みサーと変わらない飲みっぷりに、楽しみにしていたゼミライフの想像は一晩で跡形もなく崩れていった。

 

なのに、手元に残るのはこんな写真だから人生語りたくなる。

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しかしいま、上の写真が物語るように私はゼミのみんなのことが大好きだ。いまでも、思い出すと本当に大切な場所。でもそういう場所に変わっていった転機が、同期との日常以外にもあった。

 

 

ゼミが始まって半年後、少数クラスの履修が、まさに日本酒の一升瓶を抱えていた先輩と被ったのだ。もはや事件。

 

(向こうは私のこと知らないかもしれないけど、あいさつしないのは良くないよね!?)と自問自答を繰り返し、「●ゼミのゆっかです、Gショさんですよね?」

 

 

かろうじてか、私のことを認識してくれていたGショさん。週に2度あったこのクラスで顔を合わすたびに少しずつ仲良くなっていった。Gショさんは、仲良くなったいまだからこそ言えるのだけどただの人見知りだったんじゃないかなと分析している。あんなに近づきがたいと思っていた先輩は、今の私にとって甘いものが好きな面倒見のいいワイルドな先輩、と説明する。

それと、私がお金がなくて飲み会に行けない(2次会に行けない)と言ったときは「時間が許すならお金で決めるな、行ける飲み会には絶対に行け」と私の分を払ってくれて、社会人になってもいまだ通用している飲み会の大切さを教えてくれた。

 

二次会に行っていなければこの写真には映っていない。

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こうやってGショさんや個人的に仲良くなりたい!って一目ぼれしていた女の子の先輩Yケさんへの猛アプローチもあり(Yケさんのことは大好きすぎるので、今度遊んだ時にでも別途愛を語ります)私は気が付いたら飲み会はただの楽しい場所で、居場所がない…なんて思う暇もなくなっていた。居場所を見つけたというのか、いやいや居場所っていう概念が飲み会の席には相応しくないのだろうか…

 

なんてすぐに思い出に耽ってしまうが次に思い出すのは店員さんが「グラスを返せ(怒)」という勢いで頼んでいたウォッカの乾杯だ。ウォッカの入ったショットグラスをみんなで片手にウェーイとする時。私の右後ろには飲める先輩がいつもくっついてくれて、代打をしてくれていた(乾杯は私にさせてくれる、でもグラスの行き先は右後ろ)。だから、飲めないことが飲み会に馴染めない理由ではなかったことを身をもって学び、これはのちに就活でも生きてくるエピソードとなった。

 

そして、このゼミに所属していたおかげというのか、良くも悪くも下戸の私ですら一通りの安いお酒の味は知っているつもりだ。「一口だけ」を若気の至りで繰り返し、何度リバースをしたか。つまり下戸という判定を下すまでの経験もゼミの存在は大きかった。良くも、悪くも。

 

 

飲み会に参加することが偉いとは一概には言えない。でも、私は飲み会に参加することで少しずつこうやって仲良くなっていった。あまりしゃべったことがなかった先輩とでも不思議ともう喋れるようになっていたりもしたものだ。

 

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そう、そうやって気が付いたら仲良くなっていた先輩の内の一人と今週ご飯に行く約束をしている。その人に対してのメモが残っていたのだけれど、「Kキさんとは焼酎が飲めないと話せないと思っていました!」と。こんなメモをしていた自分もマメだけど、相変わらずのゼミ生の一面に笑みがこぼれる。

 

facebookの写真にコメントを付けていた。ジャンケン大会ってなんだっけ…

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会うのは先輩が卒業してから振りで、少し緊張している。突然facebookメッセンジャーに連絡が来たのだ。「同じ職種だし、飲みに行こう!」と。どこかで私のことを話してくれた人がいたのだろうか。それとも私がfacebookに自分の職種投稿したことがあったっけ?

そこはどうであれ、あの日あの場所、私はちゃんとそこにいたのだと思う。私の今を知り、会おうと言ってくれるまでには関心を持ってもらえたゼミの一員になれていたのだと思う。

 

同期のこえーな、って思ってた男の子のうちの一人は、今は私が働いている常駐先のプロパーだったりもする。もしゼミが一緒じゃなければこんな偶然がおきていようと知る由もなかった。いや、知り合っていなければ偶然がおきた、とすら思わない別々の人生か。

 

卒業した時の写真を見返しても、私はとっても楽しそうだ。

 

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何をこんなに私はおびえていたのかと思う。もはや失礼にあたる。なんか好き、ずっとそう思っていた。

 

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そしていまもなんか好き。あの頃、学生ではあったけどもう私たちはとっくに大人で、友達を作るのがへたくそになっていたのだと思う。似ている人が集まるばかりのコミュニティになれてしまっていたから、不安があったり自信がなかったのだと今ならわかる。わかった今だからこそ、会いたくなるんだぁ。旧友と呼べるいま、会いたいんだぁ。

 

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さて、思い出巡りは終わりにしましょう。また未来の話に戻ってく。会いたいなぁという気持ちから会うに至るのかどうかも未来。先輩にあったらまず何を話そうかなと考えるのもまた未来。過去はこうやって今に繋がっていく、それを目の当たりにすることが時々ありますよね。

 

Kキさんに会ったらとりあえず、「いまもカメラはやっていますか?」から聞こう。卒業するとき、一緒に写真撮りに行こうね、って約束が果たされなかったこと根に持ってます。一緒に撮影会したかったです。ってネチネチいってやろう(声をかけなかった自分も、もちろん悪い)。そしてもう一度、約束をしてもいいかもしれない。

 

それから「Kキさんは同期といまも会っていますか?」その答えが“会っている”ならば、「私も同期と会いたいんだけど、どうやって声かけたらいいかわからない」って相談しよう。“会っていない”ならば「うちのゼミ生ってクールですよね」って一緒に笑おう。

 

あー今から楽しみだ。そして、次にはやっぱり緊張だ。あれ、大学生ってあいさつがハグだったところあるけど、仕事帰りの待ち合わせで飛びついたらちょっとバカまるだしだよね。ああなにもかもわからない。みんなに会いたい。

 

 

おわり